管理職に向く人材とは、どのような資質を備えた人のことを指すのでしょうか。
その管理職がどのような業種のものかによって求められる資質は大きく変わってくるため、調整能力やリーダーシップ以外の素養で完全な共通点を見出すことは難しいと言えますが、各業種で管理職に求められる素養は明確化しているため、業種に応じて管理職になるために必要な素養を示すことは十分に可能です。
では、介護業界の管理職になるための必要な素養とは何があるのでしょうか。
管理職に求められる介護独自の素養はいくつかありますが、具体的かつ主要なものを挙げれば、「現場における経験」と「コミュニケーション能力」が重要です。この二つはどのような業種においても必要な素養とはされるものの、介護は特に利用者の心に寄り添い、さらにそういった心のケアをする職員の心情を慮る必要があるため、殊更に重きが置かれなければなりません。
「現場における経験」は、有効な職員配置や介護効率の最大化のために求められる一方、「現場をわかってくれている」という安心感を職員に持たせて士気を高めるために必要で、言わば管理職として働く上で円滑に職場を運営するための『潤滑油』としての役割もあります。
「コミュニケーション能力」も同様に職場内の人間関係を調整するためには必須の素養であり、管理職が十全にコミュニケーションスキルを有しているかどうかで、その介護事業所の雰囲気が大きく変わってきます。
また、管理職は自分の素養で事業所の方向性が定まってくるという点を、しっかり自覚した上で職務をこなしていかなければなりません。